「転職で強みになる資格を取りたい。でも、何を選べばいいのか分からないし、時間もない。」そんな方に向けて、本記事では転職で評価される、忙しい社会人でも3ヵ月で取得できる資格を3つ紹介します。具体的には資格の選び方から勉強の進め方まで解説します。ぜひ最後までご覧ください。
1.資格が転職で有利になる2つの理由
転職をめざす社会人にとって、スキルを客観的に示すことができ、継続力のアピールになります。この章では転職で資格が評価される理由を2つまとめました。
1-1.スキルを客観的に示すことができるから
資格は、転職時に実力があると評価されやすいです。
なぜなら試験は点数や合否が明確になるからです。例えば短い面接の中で「業務理解がある」と言葉のみで伝えるのは難しいでしょう。そのような場合に資格は説得力を客観的に与えます。 その結果、面接官から評価が上がります。
1-2.期日までやり切る継続力をアピールできるから
資格は、期日までにやり切る力をアピールできます。特に評価されるポイントとして、資格取得に向けて合格までに目標を決めて計画する点、学習を続けられる点です。
ゆえに自己管理と継続力が評価されます。例えば日商簿記2級は、学習時間の目安が150〜250時間程度求められます。
150-250時間は9時から17時まで毎日働いても3ヵ月の間1日2時間以上勉強に時間を確保する計算です。忙しい中これだけの時間努力したことは、高い計画遂行力の裏づけになります。
このように、締切にあわせて継続してやり切った事実が、転職でのアピールポイントになります。
2.転職で評価される資格3選

転職で評価される資格を、IT・お金・会計の3分野から厳選しました。ここでは、身につくスキル、内容、向いている人まで解説します。
2-1.:IT:基本情報技術者
・内容と身につくスキル
この資格は、ITとマネジメントの基礎知識を問う国家試験です。具体的にはテクノロジ・マネジメント・ストラテジの三分野を学習します。各部門の詳細は以下の通りです。
・テクノロジ分野
テクノロジでは、ITの基礎知識を学びます。具体的にはネットワーク、データベース。アルゴリズム、セキュリティを学習します。
ネットワーク
社内PCとクラウドがどのような経路でつながるかを学びます。LANやVPNなどのIT用語やインターネットの関係を理解できます。
データベース
情報をどこに・どう配置し、どう取り出すかを設計視点で学びます。例えばコンピューターへの命令法であるSQL(データを扱う言語)を学習します。
アルゴリズム
コンピューターの内部の処理手順で組み立てる考え方を学ぶ分野です。アルゴリズムは暗記より、実際の流れを具体例で学びます。
セキュリティ
コンピューターへの攻撃やその保護について学びます。具体的には権限・認証の内容やどのように情報を守るかその手法について学習します。
・マネジメント分野
マネジメントでは、プロジェクトの進め方を学ぶ分野です。
例えばサービスを作成する場合、何を作るかを決め、設計し、テストし、リリースし、運用するという細かい流れを理解する必要があります。その流れをモデルや理論を用いて学習します。
・ストラテジ
ストラテジでは、企業や人の分析手法を学ぶ分野です。
例えば人・時間・予算をどこに配るかを考え、限られた資源で成果を出す手法を理解できます。あわせてマネジメントに必要な市場や企業体制に関する用語、関連する法律など前提知識を学習します。
また基本情報技術者試験は科目AとBに分かれています。具体的に科目Aは四肢択一60問を90分で解く基礎知識の試験です。科目Bは20問・100分の多肢選択で、アルゴリズムなど応用力を問う試験です。
・試験の基本情報
形式:パソコン受験(通年で予約可)
主催:IPA(情報処理推進機構)
合格点:科目A/Bともに1000点満点中600点以上
合格率の目安:2023年 47.1%/2024年 43.8%
情報処理技術者試験(基本情報技術者試験)統計資料
学習時間:目安200時間(例:3ヵ月で取得するなら1週あたり17時間の勉強で達成)
・基本情報技術者がおすすめしたい人
基本情報技術者はIT職を目指す人におすすめです。
なぜなら入門レベルのIT知識を幅広く学べるため、面接で基礎力を示しやすいからです。加えて転職後に応用情報などより難易度の高いIT資格へ挑む意欲と能力のアピールになります。
また非IT職の事務や企画でも、業務のデジタル化や改善に取り組む姿勢を示す材料として活用できます。
一方で、手順を組み立てて考えるのが極端に苦手なら、テクノロジ分野で学習が重く感じるかもしれません。その場合は、まずは入門資格のITパスポートから挑戦することがおすすめです。
2-2.お金:ファイナンシャルプランナー2級
・内容と身につくスキル
この資格は、お金の制度を横断して学べる国家資格です。具体的にはライフプラン・金融資産・保険・税金・不動産・相続の6分野を学習します。
お金の問題は一つの分野だけではなく、複数分野の知識を組み合わせた判断が必要です。例えば不動産の購入なら、住宅ローンと税控除、相続の考え方を合わせた判断が求められます。そのためファイナンシャルプランナー2級の学習を通じて、前提知識と、組み合わせる思考力のスキルが身につきます。
・試験の基本情報
形式:学科+実技(パソコン受験・通年)
主催:日本FP協会/金融財政事情研究会(きんざい)
合格点:学科、実技ともに100点満点中60点以上
合格率の目安:2025年1月 学科44.4%/実技48.8%
FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ | 日本FP協会
学習時間:目安150〜300時間(例:3ヵ月で取得するなら1週あたり13〜25時間の勉強で達成)
・ファイナンシャルプランナー2級をおすすめしたい人
ファイナンシャルプランナー2級は、金融・保険・不動産を目指す人におすすめです。
なぜなら面接で、学んだ内容を志望先の業務に結びつけて説明しやすく、「なぜこの業界・この会社か」を具体化できるからです。
例えば、面接で「住宅購入の顧客にどう提案しますか?」と聞かれたら、住宅ローン控除の適用条件と初年度手続きといった具体的な項目で答えられ、業務理解・説明力の評価が上がります。
また、この試験は暗記量が多いため、覚えるのが得意な人とは特に相性が良いでしょう。
2-3.会計:日商簿記2級
・内容と身につくスキル
日商簿記2級は、売上・費用・利益の流れを数字で説明できるようになる民間資格です。
具体的な科目として商業簿記と工業簿記を学びます。両方の科目を学ぶと会社のお金の動きを一連のつながりとして把握できます。
・商業簿記
商業簿記は会社のお金の出入りを記録し、決算書(貸借対照表・損益計算書)を作れるようにすることが目的です。
主な内容として、お金の流れを記録する帳簿のつながり、帳簿に記録する項目である仕訳と勘定科目、また何が原価に含まれるかという売上原価の考え方を学びます。
・工業簿記
工業簿記は製品の原価を正しく出し、在庫の増減を数量と金額で管理することが目的です。
主な内容として、製造にかかる原価(材料費・労務費・経費)の集計、原価の流れを追う勘定科目(仕掛品・製品など)、および原価計算と在庫管理の基本を学びます。
・試験の基本情報
形式:パソコン受験(通年で予約可)
主催:日本商工会議所
合格点:100点満点中70点以上
合格率の目安:2024年度通期35.7%/2025年4〜6月37.5%
簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験
学習時間:目安150〜250時間(例:3ヵ月で取得するなら1週あたり13〜21時間の勉強で達成)
・日商簿記2級をおすすめしたい人
日商簿記2級は、経理・経理補助に転職したい人におすすめです。
理由は、商業簿記と工業簿記を通じて、売上・費用・利益のつながりを数字で説明できる基礎力を示せるからです。この基礎力は面接でも、「何をどう見て判断するか」を短く示せば伝わります。
例えば、面接で具体的な売上を上げるにはどうするか、課題は何かについて根拠や理論を持って話せます。
結果、判断を数字で語れる人材として面接で評価されやすいです。
一方で数字に苦手意識がある場合、まずはより基礎的な簿記3級に挑戦して土台を作るのがおすすめです。
3.忙しい社会人のための勉強法

合格に向けた3つのコツ
ただ闇雲に勉強するだけでは、資格試験に短期間で合格するには難しいです。短期で受かるためには「やる気」より「やることができる仕組み」を作りましょう。
具体的には
1.最初にいつ受験するか日程を決める
2.早めに過去問に取り組む
3.毎日の記録をつける
の3つです。
①最初に試験日を決める
まず試験日を先に決めましょう。試験日が決まると必要な勉強量を見積もれるため、学習計画を逆算できるからです。
締切が入るだけで、「いつかやる」が「やるしかない」に変わります。
さらに、試験日が決まれば、取得見込みの時期が読めるため、転職スケジュールにも合わせやすくなります。
②早めに過去問に取り組む
過去問をテキストより先に繰り返し解く理由は2つです。
1つ目が出題頻度の高い範囲と優先度の低い範囲がわかる点です。なぜなら試験では出題範囲からまんべんなく出題されるわけではないからです。学習時間を減らすためにも頻繫に狙われる知識を重点的に学ぶ必要があります。
2つ目が試験では特有の言い回しや設問形式があるため、それに慣れることができる点です。例えば、試験では「最も適切なのはどれか」「誤っているものを選べ」などの定型表現があります。それらに早くから慣れることで、読み間違いを減らし、早く反応できるようになります。
だから、テキストを最初から最後まで読む前に、早めに過去問に触れて学習を進めましょう。
③毎日の記録をつける
学習ログをつけると、勉強は続けやすくなります。
なぜなら、毎日の前進が可視化されて「やった実感」が積み上がるからです。やり方は手帳やスマホに記録を残す場所を決めて、今日やったこと・学んだこと・明日やることを一行で書きます。加えて苦手なところをメモしておくと見直せるため勉強に役立ちます。
4.まとめ

転職で一歩先に出るには、資格という「目に見える実力」を持っているかどうかが大きな差になります。
特に時間が限られる社会人こそ、ゴールがはっきりした学びの価値が高いです。合格は転職で評価されるだけでなく、配属・昇進や将来の選択肢を広げる「自分の資産」になります。本記事を参考に、転職活動に向けて資格取得に取り組みましょう。

